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ウイリアム・グラッサー博士

ウイリアム・グラッサー博士(顔写真)

リアリテイセラピーの教育界への適用 【現実療法】(1965)の著作で一躍有名になった精神科医ウイリアム・グラッサー博士は、自身の教育理念を【落伍者なき学校】(1969)で、またその後教育現場での 選択理論の適用を【クオリティ・スクール】(1990)で著している。(出版物については日本リアリテイセラピー協会にお尋ねください)

 

成人して失敗するのは、 学校教育で基本的欲求を満たす術を学んでいないからとし、教育現場で子供たちの基本的欲求を満たす対応の仕方を力説している。【落伍者なき学校】の考えをもとにしてニューヨーク州ジョンソン市の学校は目覚ましい変化を遂げた。

 

グラッサー博士はマネジメントはカウンセリングよりも困難な技であると口癖のように言っている。カウンセリングの場合、カウン セリングに来たクライアントが問題を抱えているのであるが、マネジメントの場合、管理する立場にある人が問題を抱えることになるからだ。
 マネジメントの中でも最も困難なものは教師のマネジメント、つまり教師の行う生徒指導である。会社の管理者は部下を首にできるが、教師は生徒を首にできない。会社で従業員は給料を貰える。しかし生徒は給料に相当するものを貰っている訳ではない。教育ほど困難な仕事はない。教室には、積極的的であれ消極的であれ、指示に従わない生徒がいる。コントロールのきかない多数の生徒たちを相手に、教師は教育、指導をしている。




参考書籍